2014年2月26日水曜日

福岡市長杯 ベスト8

2/23(日)福岡市長杯が終了しました。
今大会はレアッシからは2チームエントリーしました。

Bチーム、予選リーグで敗退しましたが、大きな成長が見られた大会となりました。最後まで頑張る姿勢は本当に素晴らしかったです。
Aチーム、ベスト8まで進みましたが残念ながらPKで負けました。熱い応援団、本当にありがとうございました。

■結果

●Bチーム

・1次予選リーグ
早良 5-0(不戦勝)、ジャクパ 0-3負、大橋 1-4負

●Aチーム

・1次予選リーグ
那珂南 3-0勝、下山門 5-1勝、東福岡B 5-1勝

・2次予選
東月隈 4-0勝、西南野芥 1-0勝
決勝トーナメント 1回戦 美和台 3-3(PK3-4)負

今大会は本当に選手の成長が感じられた大会となりました。6年生の最後の大会となりましたが、たくさんの応援ありがとうございました。
中学年代に上がっても、今後の活躍をスタッフ一同応援しています!

2014年2月18日火曜日

チームビルディング②を行いました。

練習試合の予定が雨で流れたため、チームビルディング研修会②をバルコにて行いました。
今回もアイスブレイクから入り、緊張をほぐし活発な意見交換の雰囲気を作りました。
その後、グループワークで「ペーパータワー」というエクササイズを行いました。これは、協働作業を通じて、リーダーシップ、フォロアーシップ、参加、コミュニケーションなどチーム活動のポイントを学ぶ代表的なものです。勝ち負けに目がいきがちですが、どのように作業を進めたかのプロセスを振り返ることが重要になります。作戦の立て方、役割分担、グループディスカッションのやり方などを振り返り、チーム作業のポイント等を学ぶことが目的です。

これは、サッカーの試合に置き換えることができるでしょう。私たちは時々、自分の子どもがそのチームのエースで、リーダーで、キャプテンで…全ての中心にいることを求めてしまいます。しかし、社会では時にリーダーやファシリテーターであることを求められ、時にフォロアーであることを求められ、時に一構成員のメンバーであることを求められるものです。チームが機能することが重要で、活性化されたチーム(組織)こそが成功を得られるのです。主体性と相互作用がカギといえます。

レアッシでのチームビルディング研修会の目的は、様々な活動を通してリーダーやファシリテーター、フォロアー、メンバーの役割とはどういったものかを学び、主体性を発揮しながらも、どのようにして相互作用を生みだし、ミッションを成功させるかといったことを体験しながら学ぶことです。
 以前にも紹介しましたが、レアッシの目標とする選手像は、直接的スキルと間接的スキルを併せ持つ選手です。トレーニングや研修会で、このどちらのスキルも磨くことにより、選手としても、人としても成長すると考えています。そして、レアッシで学んだ間接的スキルの多くは、社会に出た時におおいに役立つものでしょう。
 
 社会関係資本という言葉があります。世の中には、様々な価値があり、一般的に資本といえば、ヒト(人的資本)、モノ(物的資本)、カネ(金融資本)を指します。最近ではこれに、知識や情報(知的資本)を加える場合も多いようです。
 これらに対して、関係性を資本としてとらえる考え方を社会関係資本といいます。人と人との関係(つながり)そのものを資源と考えるのです。関係性が様々な価値を生むという考え方で、信頼と互酬性の規範、ネットワークの3つが必要だといわれています。
 モノづくり中心の工業化社会では、モノ(土地、設備、天然資源)やカネといった目に見える資本が重要で、ヒトは単なる労働力としてしか考えられていませんでした。それに対して、知識づくり中心の情報化社会では、ヒト(能力)、知識、関係といった目に見えない資本に比重が移っていきます。
 なかでも21世紀のネットワーク型社会では、社会関係資本が重要な位置を占めていきます。関係性が向上すれば、人の潜在的な能力が引き出せ、人と人の相互作用の中から、新しい知識が生み出せるからです。
 いわば社会関係資本は人的資産と知的資産の触媒役であり、社会関係資本の多寡で集団のパフォーマンスがまるで違ってしまいます。しかも、工夫次第ではいくらでも増やせる資本なのがありがたく、まさに関係性こそが活動の決め手になってくるのです。
 少子高齢化、ネットワーク型社会を生きていく今の小学生世代の未来はどうなるのでしょうか??マイナスのイメージばかりが先行しがちですが、改善されることもたくさんあるでしょう。大量生産大量消費の社会ではありません。過度な競争もないでしょう。そういった社会を生き抜くキーとなるものが社会関係資本になるのではないでしょうか。
 サッカーというスポーツは、その社会関係資本を学べるスポーツであると考えています。レアッシでは、単に勝ち負けだけでの価値観で活動をしていません。直接的スキルだけで出来る選手、出来ない選手といった評価もしません。直接的・間接的スキルを磨き、刺激し、トレーニングすることで選手は大きく成長し、サッカーというスポーツで、社会を学べると考えています。

2014年2月9日日曜日

チームビルディング研修会①

チームビルディング研修会をバルコにて行いました。

今回は、ロジカルコミュニケーションスキルについてです。なぜ言語技術(ロジカルコミュニケーション)がサッカーをするうえで必要な(間接)スキルなのでしょうか??

ヨハン・クライフは現役時代、試合中の重要な判断について尋ねられた時、「自分の判断は正しかった」と前置きした上で、「こうすると、相手がこう来る、だから論理的にこう判断した」と、まず自分の読みについての説明をしました。ところが、この判断についての話はこれだけで終わらず、「もし」という仮定の下に、「もしこうしたら、相手がこう来ただろうし、もしああしたら、相手がああ来るだろうし…」といくつもの可能性に言及し、そしてその中で最終的に、いかに自分の判断が論理的に正当だったかを早口でまくし立てたそうです。

サッカーは常に状況を判断し、決断し、実行するスポーツです。しかも瞬時にそれを行わなければなりません。その判断の元になるのが「考える力」です。さらにそのベースとなるものが言語技術(ロジカルコミュニケーション)にほかなりません。言語技術をトレーニングすることで、プレーの質が上がると考えられます。

さて、今回もアイスブレイクを入れたのち、まずは「絵の分析」を行いました。
「よく観て!」「状況を判断して!」スポーツの世界に限らず、こうした指示を耳にすることは多いものです。ところで、実際には「よく観て!」という指示だけで、人は対象を観察できるようになったり、「状況を判断して!」と指示されるだけで状況判断できるようになるものでしょうか??答えはノーです。対象を観察し、状況を判断するためには、その方法を知る必要があります。優れた観察力と状況判断力をはぐくむのに極めて効果的なのが、「絵の分析」と言われてます。内容は割愛しますが、多くの選手が意見を述べ、またこちらが気づきもしないような、まさしく優れた観察力を発揮した選手もたくさんいました。
 
 次に、より正しい判断に導くため「テクスト分析」を行いました。テクストとは文章のこと。つまり、テクスト分析とは、文章や言葉を分析的、批判的に読解することです。
今回は唱歌「たき火」を分析することにしました。まずは歌詞を熟読し、「季節はいつか?」を分析しました。さて、みなさんはどう「分析」しますか??いくつかのワードにヒントがあります。たき火、おちばたき、きたかぜ、さざんかさいた、しもやけ、こがらし、さむい…どれも冬を連想させますが、根拠が必要です。そこで辞書を用いてひとつひとつを確認する作業を行いました。きたかぜは、北方から吹いてくる風。さざんかは、秋から冬にかけて白花をひらく。等とあります。このようにひとつひとつの言葉を辞書であらためて調べてみると、いずれの言葉も冬の季語であることが明らかになります。では、登場人物は何人でどのような人でしょうか??考えてみて下さい。

このように、言葉を厳密に読みながら、証拠を挙げて論証しながら読解を進めていきます。「絵の分析」と同様、正解がたったひとつあるわけではなく、複数の考えが成り立ちます。依拠する証拠によって、解釈にはブレが生じます。しかし、その解釈のブレを議論によって詰めていくのが西洋式の「テクスト分析」のあり方です。そういった環境で育ったクライフが、論理的にプレーを説明したのもごく自然なことだったのでしょう。
 
 こういった、ロジカルコミュニケーションのスキルを上げるトレーニングをたくさん行うことで、サッカーのプレーに大きな影響を与えることでしょう。また、サッカーだけに限らず、日常生活や社会に出てからも充分役に立つスキルであると感じました。
 レアッシでは、こういった取り組みを定期的に行っていきたいと考えております。今後の活動にご期待下さい。